研究シーズ集

工学部

准教授 春名 順之介はるな じゅんのすけ

基盤工学科・情報電子オプティクスコース 
春名 順之介
キーワード

マトリックスコンバータ,インバータ,モータドライブ

分野

パワーエレクトロニクス

研究テーマ

・マトリックスコンバータによる高効率AC/AC電力変換回路の研究
・DCマイクログリッド用連系電力変換回路の研究
・教育向けパワーエレクトロニクス制御装置の開発

所属学会等

電気学会(産業応用部門),IEEE(IAS,PELS)

MAIL

haruna※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-689-6089

研究概要

東日本大震災によって、日本の「電気」のあり方が大きく変わってしまいました。自然災害などで電力網が使用不能になるケースにおいても、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを積極的に活用し、災害時にも電気を使えるための工夫や、限りある電気を無駄なく使用するための高効率なエネルギー利用が求められております。
これまで産業用途においては、様々な場所で使用されてきたモータと、モータを駆動するためのインバータが高効率なエネルギー利用を支えてきました。しかし、さらなる高効率化のためには限界を迎えており、新たな方式を考えなければなりません。そこで、マトリックスコンバータなる新しい技術が登場しております。
マトリックスコンバータはモータの駆動だけでなく様々なところで使用できる可能性を秘めた革新的な技術です。この技術を、太陽光発電などのクリーン電力を直流でつないで、非常時にも安全に使えるようにできるDCマイクログリッドに応用することや、風力発電機に使用して、風力発電のエネルギーを最大限に活用することを目標としております。

教育・研究活動の紹介

マトリックスコンバータは、これまでの電力変換回路と異なり、交流電力から直接交流電力を作り出す新しい技術です。そこには、入力の交流電力と出力の交流電力を同時に制御することや、電力変換回路内の半導体素子の駆動技術など、これまで必要なかった様々な技術が要求されます。それらを持っていることも強みですが、さらに、マトリックスコンバータの長所を広げるための応用技術も多数研究しております。
マトリックスコンバータの他にも、パワーエレクトロニクスの基本回路であるインバータや、応用先としてモータ駆動があり、それらを動作するためのマイクロコンピュータ(マイコン)DSPFPGAといった、制御装置を多数持っており、教育向け、研究開発向けに、パワーエレクトロニクス技術とその周辺技術を幅広く教えることが可能です。学生向けだけでなく、企業の方で初めて使う初心者の方へもマイコン技術などを教えていければと考えております。

今後の展望

マトリックスコンバータ技術はモータ駆動だけではなく、急速充電器に代表される、電気自動車などへの応用が期待され、一部に実用化されています。日本が世界に誇る技術である自動車技術にさらなる一手を打っていき、宇都宮大学を世界につなげていきたいと思います。

社会貢献等

電気学会 調査専門委員会 幹事
電気学会 産業応用フォーラム PMモータ駆動 講師担当
インバータ,コンバータ,モータ制御,マトリックスコンバータ制御 セミナー講師
サポイン事業 AC/DC変換回路 研究開発