研究シーズ集

地域デザイン科学部

准教授 丸岡 正知まるおか まさのり

社会基盤デザイン学科・材料研究室
丸岡 正知
キーワード

高強度コンクリート,高流動コンクリート,補修・補強リサイクル,施工性向上

分野

建設材料学,コンクリート工学

研究テーマ

・各種産業副産物を有効利用した高付加価値・高性能コンクリート製造技術
・チクソトロピー性を有する無機系補修・補強材料
・自己治癒性を有するコンクリートの開発

所属学会等

土木学会,日本コンクリート工学会

特記事項

セメント・コンクリート材料の物性評価・耐久性評価も行います

MAIL

mmaruoka※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-689-6211

研究概要

【各種産業副産物を有効利用した高付加価値・高性能コンクリート製造技術】
ヒトの社会活動に伴う多量の廃棄物・副産物の排出は避けられません。セメント・コンクリート産業では以前から他産業の廃棄物・副産物を有効活用し、「産業の静脈」としての役割を担っていますが、これまで以上に需要が高まっています。中でもセメントを使用しなくても従来以上の高強度・高耐久性を有する硬化体の製造技術を構築しました。

【チクソトロピー性を有する無機系補修・補強材料】
セメントを含む無機系材料は、硬化する前は比較的容易に変形する流体材料として扱われます。この材料構成を工夫することにより、マヨネーズやソフトクリームの様な容易に変形するが、外力がなくなるとそのままの形を保つような性状を示すようになります。これをチクソトロピーと称します。このような性質を実現することは無機系材料では困難ですが、工夫により実現し、これまで難工事指定や困難な狭隘部や悪条件でも施工を可能とする材料製造を可能としました。(写真・図を参照)

写真 開発した法面保護材の施工例/材料を工夫することで90mの山登りを含め 700mの材料移送が可能.従来施工不可能な危険部を保護可能とし安全に寄与します
図 長距離圧送吹付け施工の例/小径・長距離トンネルに全機材が入らない最小限の機材をトンネル内に搬入施工作業の省力化に貢献

教育・研究活動の紹介

企業との共同研究を中心に、実施工に適用可能な材料開発およびセメント系材料に関する基礎研究を中心に研究活動を行います。
企業での実務経験も活用し、実践的かつ実益のある研究をおこなっています。
可能な限り様々な要望に対応しております。

今後の展望

実務で生じた問題について、様々な視点から検討をすすめ、より有益な成果を還元できるようにしたいと考えています。

社会貢献等

セメント・コンクリート材料を中心に、地域の要望・課題解決にも対応します。
小学校等への出前授業を通じ、建設分野の環境問題対策や社会貢献についても説明いたします。
特許:上記チクソトロピー性状を示すセメント系材料(関連4件)、メントクリンカーの骨材利用に関する研究(関連2件)、高粘度ひび割れ補修材の高圧注入工法(1件)など