研究概要
農作業中の死亡事故は持続的な農業の発展において大きな社会的リスクです。労働者あたりの死亡者数をみると農業は他産業と比較して著しく危険な産業であることがわかります。また,農業従事者数の減少と高齢化も持続的な食料生産において大きな問題です。少ない生産人口で食料に対する需要を満たすためには,効率的な生産システムが必要です。そこで,私の研究室では,農業機械の安全性向上や農作業の効率化に関する研究に取り組んでいます。
教育・研究活動の紹介
私の研究室では,工学的な手法を用いて農業の課題解決に取り組んでいます。農業の現場における現地調査やそれらのデータに基づいたシミュレーション,シミュレーション結果に基づいたシステム開発には実績があります。また,AIモデルの開発や農業現場のモニタリングシステムの開発など,農業における情報技術の活用についても実績があります。教育としては,研究室に大学院生,学部学生が所属しており,熱心に研究に取り組んでおり,研究を通して多くのスキルを身につけています。
現在取り組んでいる研究内容としては,安全に関する研究では,効果的な事故防止案の提示を目的として,事故現場での挙動解析や事故要因分析に基づいて,実際の農業機械事故(トラクタ・コンバイン・田植機・歩行型トラクタ等)の危険性を定量化するとともに,機械学習や機械制御を用いた事故防止技術の開発を行っております。また,効率化に関する研究では,農用運搬台車の自律走行プログラムや農園のモニタリング画像を用いた深層学習による果実の成長予測AIなどの開発を行ってきました。現在は菌床栽培のモニタリング画像から管理作業の支援システムの開発を行っています。
今後の展望
今後はこれまでの研究を深化させ,安全で快適な農作業と高効率で高品質な農業生産の実現を目指した農業機械や生産システムに関する研究を進めていくとともに,教育研究を通して高度な人材を社会に輩出できるよう努めて参ります。
社会貢献等
企業との共同研究における成果は特許として公開しております。また,法人や学校等に農作業安全や農業DXの講演の実績があります。