研究シーズ集

機器分析センター

准教授 松本 太輝まつもと たき

光材料化学研究室
松本 太輝
キーワード

光触媒,光機能性材料,金属酸化物,無機有機複合体,薄膜,微粒子,ゾル-ゲル法,ウェットプロセス

分野

無機合成化学、触媒化学

研究テーマ

・可視光応答型光触媒材料の創出・高度化
・機能性光学薄膜の低温合成
・貴金属を用いない新規燃料電池用カソード触媒の開発

所属学会等

日本化学会、触媒学会、日本セラミックス協会、電気化学会、光化学協会、日本MRS、医療の質・安全学会

特記事項

金属酸化物合成装置群、薄膜形成装置群、光触媒作用評価装置群

URL

MAIL

takimat※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-689-6302

研究概要

従来の多くの無機合成が「焼結」「溶融」「熱分解」といった高温過程を必要とするのに対し、当研究室では、液相での化学反応を利用し、室温程度のマイルドな環境で、無機および無機/有機複合材料を合成しています。また、触媒化学に基づく独自の概念を導入し、反応を高度に制御することによって、材料の機能を高めたり新たな機能を発現させることができます。この精密無機合成とも言える独自の技術を応用し、以下に示すような種々の機能性材料の創成研究に取り組んでいます。

可視光応答型光触媒
フォトニック結晶薄膜
酸素欠陥制御した酸化物粒子 (燃料電池触媒)

教育・研究活動の紹介

金属酸化物は金属原子(M)と酸素原子(O)が繰り返し結合した一種の重合体としてとらえることができ、当研究室独自の液相合成手法を用いて下記に示されるように、M-O-M結合の成長次元を積極的に制御することが可能です。特に低次元成長により得られる金属酸化物は「透明性が発現する」「他の物質との均質な混和が可能」「反応性に富む」「低温で酸化物固体となる」「大面積化や連続生産への展開が容易」といった通常の酸化物粒子とは異なる特徴を有し、新規機能製材料の創出、機能性材料の高度化·高性能化、実用化·応用化展開に魅力的な物質と言えます。

今後の展望

研究の理念:「学理」と「実践」双方を重視した材料開発研究
液相合成プロセスは大面積化や連続生産への展開が容易であり、研究の独自性や学術性は大事にしながらも、産学官連携研究や技術移転を通して、得られた成果が実用化·産業化に貢献することを目指しています。

社会貢献等

高校生向けに「1日体験化学教室」での光学材料合成実験や、出前授業を行っています。
複数の企業との連携研究を行っており、26件の特許を出願しています。実用化事例として「酸化物コーティング溶液の開発」「白くならない紫外線防御化粧品の商品化」「高屈折率光学ガラスの高度化」等の実績があります。