研究シーズ集

工学部

教授 大津 金光おおつ かねみつ

基盤工学科・情報電子オプティクスコース 横田・大津・大川研究室
大津 金光
キーワード

高性能計算アーキテクチャ,システムソフトウェア

分野

計算機システム,コンパイラ

研究テーマ

・高性能計算アーキテクチャ
・並列化/最適化コンパイラ
・FPGA向け並列処理ソフトコアプロセッサ

所属学会等

情報処理学会,電子情報通信学会,システム制御情報学会

特記事項

コンピュータシステムそのものに関することであれば幅広く対応可能

URL

MAIL

kim※cc.utsunomiya-u.ac.jp(※を半⾓@に変換してください)

TEL

028-689-6284

研究概要

現代社会においてコンピュータシステムは不可欠な存在であり、現代社会の発展をコンピュータシステムの進化が支えていると言っても過言ではありません。今後のコンピュータシステムはそれぞれが、さらに高性能化されていくことはもちろんのこと、小型化・省電力化されていくと期待されます。また、これらは身の回りのいろいろなものに組み込まれていき、それぞれがネットワークでつながれて協調的に動作するものに変わっていくと予想されます。当研究室では、これら身の回りの様々なモノに組み込まれているコンピュータの力を束ねて一つの大きなコンピュータシステムとして使えるようにするための研究を行っています。現在はスマートホンやタブレット端末などの持ち運びが容易なモバイルコンピュータや、ラズベリーパイ等のシングルボードコンピュータをネットワークでつないで、仮想的に1台の高性能な並列分散処理コンピュータとして使えるようにするための基盤技術を開発しています。
また、モノに組み込まれるコンピュータの一部にはFPGAField Programmable Gate Array)が使われていくと予想されますが、その開発の難しさが問題となっています。この問題を緩和するために、長年に渡って開発されてきた並列化・最適化コンパイル技術の応用を行いやすくするための,データ並列処理機能を備えたソフトコアプロセッサの開発を行っています。
さらに、コンピュータのハードウェアが日々進化して潜在的な処理能力や機能が飛躍的に向上していく一方で、それを活かすためのソフトウェア開発が追い付いていない問題があります。そのため、折角の高い処理性能が活かされていない状況があります。この問題の解決を目指して、既存のプログラムコードをコンピュータの機械語レベルで自動的に改善して、新しいコンピュータハードウェア上で高性能化するための基盤技術の開発を行っています。

教育・研究活動の紹介

コンピュータシステムの高性能化・小型化・省電力化を達成するためにはコンピュータのハードウェアとソフトウェアの両面に渡った研究開発が必要となります。当研究室では通常の高水準言語によるプログラミングの他にもアセンブリ言語レベルの知識を必要とするプログラムの開発も行っています。また、現在のコンピュータシステムの高性能化に必要不可欠な並列分散処理の考えに基づいたシステム開発能力が必要になります。さらに、FPGAなどの新しいデバイスを高性能計算に導入することも必要になります。これに耐えるような人材を育てるために、研究活動を通じて基盤技術に対する幅広い知識や深い思考力を養う教育を行っています。

今後の展望

今後もコンピュータシステムは変化し続ける社会の様々なニーズに応えるべく、高性能化・高機能化を増していくと考えられます。そのため,これまで以上に高度化・複雑化していくと予想されますが、そのような中でも基盤として生きる技術の開発を目指していきます。

社会貢献等

各種学会活動や、コンピュータシステムに関する講演等を行っています。