社会共創促進センター・SDGs事例集

農学部

酪農体験実習および食育活動がSDGs的教育に及ぼす効果の実証

担当:農学部附属農場 家畜繁殖生理学研究室(学生)

 我々は、地域の土地および資源を有効活用し、環境に負荷の少ない持続可能な農業生産について実践的に学ぶ場を提供することを通じて、SDGs普及および啓蒙に貢献するべく、大学の農学部の学生を中心に、幅広い年齢層に、乳牛の給餌や搾乳等の体験型学習を通じて、乳製品と生命や環境との関わりについての学びを提供してきた。さらに、活動の質向上と、学生および地域の親子に対する乳の付加価値や食への関心に及ぼす効果を明らかにするためアンケート調査を行ってきた。これまでに蓄積されたアンケート調査結果を統計学的に解析した結果、実習の事前と事後で、大学生の食材の質や生産地に対する意識を有意に向上させることが示された(図1)。また、酪農体験実習に参加した親子についても、乳製品の消費活動や畜産動物に対する意識や親近感が向上した参加者の割合が過半数を大きく超えた(図2)。当附属農場での酪農体験実習でのウシとのふれあいや食育活動が、食を通じたSDGsへの意識の向上に貢献していると考える。

※本取組は「宇都宮大学3C基金飯村SDGs推進奨励金」の助成を受けたものです。

食材の産地、管理、生産現場などについてよく考えるか(図1)
生き物の命に関する話題が増えた (図2)