社会共創促進センター・SDGs事例集

農学部

天敵を最大限に活用してハダニ類による被害を軽減する

担当:農学部・生物資源科学科・園田 昌司

ハダニ類は薬剤抵抗性を発達させやすい難防除害虫です。例えばナミハダニは、600種を超える薬剤抵抗性害虫の中でも、最も多くの薬剤に対して抵抗性を発達させた害虫として恐れられています。そのため、ハダニの天敵であるカブリダニ類の利用が検討されてきました。しかしながら、カブリダニ類は薬剤に対する感受性が高く、薬剤の使用が避けられない果樹などの栽培体系ではハダニに対する防除効果を十分に発揮できないことがありました。応用昆虫学研究室では、薬剤に対して抵抗性を獲得したカブリダニの選抜を行い、その抵抗性メカニズムを分子レベルで明らかにすると同時に、ハダニ管理に利用するための技術開発を行っています。

ナシ園におけるカブリダニ製剤の設置風景